リンクバジェットとは?計算方法と設計の考え方を解説

リンクバジェットとは?計算方法と設計の考え方を解説

光伝送の設計では、単に装置を接続するだけでなく、信号がどの程度の品質で届くかを事前に見積もる必要があります。そのために使われるのがリンクバジェットという考え方です。

この記事では、リンクバジェットの基本から、計算方法、現場での考え方までを整理します。

リンクバジェットとは

リンクバジェットとは、送信側から受信側までの間で発生する損失や増幅を考慮し、最終的な信号レベルを見積もる計算のことです。

簡単に言えば、「この構成でちゃんと届くか」を事前に確認するための指標です。

基本的な計算式

リンクバジェットは以下のように考えます。

  • 送信パワー
  • − ファイバ損失
  • − コネクタ損失
  • − ROADM / WSS損失
  • + EDFA利得

これらを合計することで、受信側のパワーを見積もります。

損失の主な要因

  • ファイバ損失(約0.2dB/km程度)
  • コネクタ損失(0.2〜0.5dB)
  • WSS / ROADM損失(数dB)

特にROADMやWSSを複数通過する構成では、損失が大きくなりやすいため注意が必要です。

EDFAとの関係

リンクバジェットでは、EDFAによる利得が重要な役割を持ちます。

EDFAについては以下の記事で解説しています。

EDFAとは?仕組み・利得・OSNRへの影響を解説

OSNRとの関係

リンクバジェットは単にパワーだけでなく、OSNRにも影響します。

増幅回数が増えるとノイズも増えるため、パワーが足りていても品質が不足する場合があります。

OSNRについては以下の記事で解説しています。

OSNRとは?意味・測定・目安をわかりやすく解説

現場での考え方

実際の設計では、単純な計算値だけでなく、マージンを考慮することが重要です。

マージン設計

例えば、受信に必要なパワーが-20dBmの場合、設計では-17dBm程度を確保し、数dBの余裕を持たせることが一般的です。

このマージンは、経年劣化や温度変化、機器ばらつきなどの影響を吸収するために必要です。

経路変更の影響

ROADMによる経路変更で通過ノードが増えると、損失が増加するため、設計時には余裕を持たせる必要があります。

まとめ

リンクバジェットは、光伝送における設計の基本となる考え方です。

単にパワーを計算するだけでなく、OSNRやマージンも含めて全体を評価することが重要です。

DWDMやROADM、EDFAとあわせて理解することで、実際のネットワーク設計に活かすことができます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました