光ファイバの分散とは?CD・PMDの違いと影響をわかりやすく解説
光伝送では、信号の減衰やノイズだけでなく、「分散」と呼ばれる現象も通信品質に大きな影響を与えます。
特に高速通信や長距離伝送では、分散による波形の広がりが問題となり、設計上の重要な要素となります。
この記事では、分散の基本から、代表的なCD(クロマティック分散)とPMD(偏波モード分散)の違い、現場での考え方までを整理します。
分散とは
分散とは、光信号が伝送される際に時間的に広がってしまう現象です。
異なる波長や偏波の信号が異なる速度で伝搬することで、受信側で信号が重なり、波形が歪む原因となります。
クロマティック分散(CD)
クロマティック分散(Chromatic Dispersion)は、波長ごとに伝搬速度が異なることによって発生する分散です。
DWDM環境では複数の波長を扱うため、この影響が顕著になります。
CDは距離に比例して増加し、長距離伝送では大きな影響を与えます。
偏波モード分散(PMD)
PMD(Polarization Mode Dispersion)は、光の偏波状態によって伝搬速度が異なることで発生する分散です。
CDと異なり、PMDはランダム性があり、環境変動によって変化する特徴があります。
OSNRとの関係
分散は直接的なノイズではありませんが、波形歪みによって受信性能を低下させ、結果としてBERの悪化につながります。
OSNRについては以下の記事で解説しています。
非線形効果との関係
分散と非線形効果は相互に影響し合います。
例えば、分散が小さい場合は非線形効果が強くなりやすく、逆に分散が大きい場合は波形が広がるため影響が緩和されることもあります。
非線形効果については以下の記事で解説しています。
現場で見るポイント
CDの累積
CDは距離に比例して増加するため、長距離伝送では補償が必要になります。
PMDの変動
PMDは時間的に変動するため、設計時にはマージンを考慮する必要があります。
マージン設計
分散の影響を考慮し、OSNRやパワーだけでなく、分散に対しても余裕を持たせた設計が重要です。
まとめ
分散は、光信号の波形を広げることで通信品質に影響を与える重要な要素です。
CDとPMDの違いを理解し、OSNRや非線形効果とあわせて設計することで、安定した光伝送が実現できます。

コメント